前回のお話では、予算をどうするかということで計画したところ2,400万円となりました。
自分の場合は敷地内同居と言うことで、土地代金は必要ないので建物の予算だけで考えていきます。
まず、家を建てると決めたら、「どんな家を建てるか」と言う事を決めていく必要があります。
おしゃれで安心で快適な家というのが、漠然としてセールストーク等でもよく聞く言葉かと思います。
もちろん予算に応じて、できるだけ安く建てたい、とかココはこだわりたいとか、人それぞれにあるかと思います。
という訳で、今回は自分の家づくりの考え方について書いていきたいと思います。
あくまで今回の内容は私個人の主観的な内容になるので、参考程度に読んで頂ければと思います。
今回の予算的には潤沢にある方ではないと思いますので、やりたい事を全て取り入れてしまうと簡単に予算オーバーになってしまいます。
ですので、どういった家にしたいかという明確なコンセプトをもっていたほうが、迷ったときに判断がしやすいです。
また、今後家族で住む家なので、家族みんなの要望を出しあい意見を尊重しながら決めていくのが大事かと思います。(パワーバランスはあるかと思いますが・・・w)
家のコンセプト
という訳で、自分の考えた家のコンセプトは、
50年住める家
です。
いきなり先の長い話ですが、自分もまだまだ30代に入ったところです。といっても家を建てるのは多分一生に1回。2回目はないかなーと思ってます。
引っ越す予定もないと思われますので、死ぬまで今回建てる家に住むことになると思います。
その間にも家族構成や自分の体調などにかなりの変化があると思われます。
ですので、できるだけそういった変化に対応できる家づくりをしたいと考えました。
またコストについても、家は死ぬまで維持していく必要がありますから、イニシャルコストにとらわれずに、ランニングコストも含めたトータルコストに主眼においた家づくりをしていきました。
そういった事で、とりあえず80歳くらいまでは安心して住める家という意味で、50年住める家を主軸に置いて考えていきました。
デザインについて
嫁も自分も生まれ育ったのは和歌山のド田舎。
二人とも昔ながらの和風の家で育った事もあり、落ち着くのはやはり和風の家だろうと言うことで和風にするというコンセプトに落ち着きました。
また、先にも書いた通り、死ぬまで住む家になるだろうという事もあり、現在の感覚も大事だけど、年を取ってからも落ち着いた雰囲気で住める家にしたいというのもありました。
そういった意味でも和風なデザインにすることで長い間住める家になるだろうと考えました。
これは個人的な考えですが、 家のデザインにも流行廃りがあるので、 できるだけ流行に捕らわれないデザインにしたいというのもありました。
現に、昔の建物を見ると当時の流行だったのかもしれないけれど、現在の視点から見ると古臭く感じてしまう事があったからです。
以上の様な事から、古風な外観を持ちつつ、現代の性能を持つ家を建てようという考えに至りました。
耐久性について
こちらもデザインと並行して考えていたのですが、上にも書いた通りランニングコストも含めたトータルコストで家の材料などを選んでいきました。
ちょこちょこ聞くのがハウスメーカー等で建てた場合、だいたい10年毎で点検及びメンテナンスが必要になるという事です。
外壁に窯業系サイディングを使うと定期的に塗り直しが必要で、この時の費用が結構高く100~200万円程度かかったりするそうです。(ほとんどが足場費用ですが・・・。)
もちろん定期的な点検やメンテナンスは必要なんですが、建材によっては定期的なメンテナンスが必須だったりして、初期の建築費用は安く抑えられても、メンテナンス費用がかかりトータルでは高くなってしまう恐れがあるという事です。
実家の家は、屋根は瓦、外壁は杉板の 昔ながらの和風建築でです。
築35年程度とそんなに古くは無いですが、屋根や外壁については大きな修繕なく過ごしています。
ですので、昔ながらの瓦屋根で、きちんと軒を出して外壁に雨がかかりにくいようにし、木材の外壁とする事で長期的な耐久性を保てると考え採用する事にしました。
もちろん、デメリットとしては、初期コストの増加やデザインの自由度が下がるといった点があります。
こだわりポイント
あとは上記の基本コンセプトに加え、夫婦のこだわりポイントを加味して細かい仕様を決めていきました。
自分(夫)のこだわりポイント
・断熱性能を上げて快適な家に(断熱材、樹脂サッシ)
・1階寝室(理想は平屋であったが、面積や採光の問題から子供部屋を2階へ)
・真壁づくり(柱が見える和風な真壁づくり)
・縁側(くつろぎスペース)
・ビルトインガレージ(予算の都合上断念)
嫁のこだわりポイント
・カウンターキッチン(キッチン作業時も子供が見守れるつくり)
・和室(フローリングだけではなく畳空間が欲しい為)
・縁側 (くつろぎスペース)
もちろん、もっと細かいところもありますが、大きな所はこんな感じです。
嫁のこだわりポイントが少ないように見えますが、いろいろと話をした結果の上でこうなりました。パントリーだとかウォークインクローゼットだとか流行りものも提案しましたが、そこまでこだわって欲しいものでもないとの事でした。
以上の様にこだわりポイントを設け、その部分については予算を割き、それ以外の部分についてはコストをかけないという考えで仕様を決めていきました。
完成形
という訳で上記の考えの元、出来上がった家がこちら。
外観については、屋根は瓦、外壁は杉の板を焼いた焼杉、白い部分は漆喰塗りとなっています。
サッシについても樹脂サッシを取り入れ断熱性能の確保なども行っています。
かなりの和風要素を取り入れた家になったかと思いますが、純和風というわけでもなく、言葉のくくりで行くと和風モダンな家になったかと思います。
個々の詳しい説明は今後していきたい思いますが、まずはコンセプトをしっかり持つことが、より良い家造りにつながると個人的には思います。