タイトル通りですが、普段rfactor2やiracingなど、PCレースシムをプレイしている自分が、一週間ほどグランツーリスモスポーツをしてみた感想を書いていきたいと思います。
きっかけは国体
グランツーリスモSPORTをやろうと思ったきっかけは、2020年度の国体大会の案内が発表されたからでした。
普段レースシムをやっていますが、基本的にはオンラインです。オフラインでの大会というのも珍しいですし、昨今のeスポーツブームに乗っかって参加してみたいと思ってしまったのがきっかけでした。
昨年は諸般の事情で出場を諦めましたが、今年は大会出場を目指して頑張ってみようと言う事で、今更ながら勢いでPS4とグランツーリスモSPORTを買ってしまいました。
とまあ勢いで買ったはいいのですが、PS4対応のハンコンを持っていなかったのですが、ゲームに慣れるため+車集めのために、パッドでプレイしてましたので、久々にグランツーリスモをした感を書いていきたいと思います。
普段はPCシムで走ってますので、あくまでシミュレーターとした視点としての思いが強くなってくるかと思いますのでご了承ください。
世界一の販売数が誇るジレンマ
いわずとしれたレースゲーム、グランツーリスモですが、世界でも販売本数が一位というたくさんの人々に楽しまれているソフトです。自分も初代から5までは大分お世話になったソフトです。
「リアルドライビングシミュレーター」
グランツーリスモのキャッチフレーズですね。初代のグランツーリスモが出た当時はシミュレーターと言うものがまだほとんどなく、プレイステーションで出た時は非常に衝撃的だったのを覚えています。
かれこれ10年ぶり位にプレイしてみましたが、やはりプレイステーションという家庭用ゲーム機で、かつレースゲームとして、たくさんの人が楽しめる必要性があるという点で、「ゲームとしての楽しさ」をとるのか「リアルさ」をとるのかというジレンマがあるかなと感じました。
挙動について
やはりシミュレーターとして考えた場合、一番重要になってくるのは車の挙動かと個人的には思っています。
他シミュレーターと比較するとこんなイメージです。
カジュアル GTsport <<<<<< assetto corsa , rfactor2 <<< iracing ストイック
上記以外のシムはほとんど触った事ないのでご容赦下さい。
この中でも群を抜いてリアルを再現しようとしているのがiracingだと思います。
コースは完全レーザースキャン、マシンも細部まで忠実に再現されています。
assetto corsa やrfactor2もかなりリアルだと思いますが、modの出来不出来に左右されるものもあるので完璧というのは難しい所もあります。ですが物理エンジンとしてはリアルを目指していますので挙動に関しては、十分満足できる内容になっていると思います。
個人的には、 assetto corsa とrfactor2は挙動に関してはほぼ同レベルで好みの差で優劣がつく程度かと思ってます。
対してGTsportですが、挙動に関してはかなり演出が入っているなと感じました。
というのも、プレイ環境の影響も大いに関係あるとおもいますが、グランツーリスモをプレイする大半の人がパッド(標準コントローラー)でのプレイであると思われるので、それに対応した挙動になっているのかなと感じました。(先程上げた他のシミュレーターでもパッドで走れますが、神業の様な扱いが必要です。)
特にオーバーステアの挙動が、ある一定の条件になるとオーバーステアの演出をするといった感じがしました。いくらオーバーステアの挙動を出したとしても、ほとんどスピンすることはないですし・・・。
このあたりはあまりシビアにしすぎると、パッドでは難しくなってしまうのでゲーム性を考慮し、パッドで楽しく遊べる挙動になっている感じがしました。
ゲームシステムについて
ゲームシステムについては、基本的にシングルプレイで楽しめる要素の上に、オンライン対戦があるといった感じだと思っています。
GTsportに関してはオンライン対戦が主であると思うので、そちらについて書いていきたいと思います。
オンライン対戦は、オフィシャルが決めたルールの元、決められた時間にサーバーにログインするスタイルで、対戦の割り振りもドライバーの速さと安全性のレベルで割り振られる形なので、この辺りはiracingのシステムと似ていると感じました。
バトルにおいてはオンライン上で見ず知らずの人と対戦するわけですから、マナーの問題がどうしても発生してきます。
どうしても今までのシリーズでシングルプレイをしている場合だと、相手がAIですのでぶつけて抜くというスタイルがどうしても出来上がってしまているような気がします。かく言う自分も昔はそういったプレイをしていましたし・・・。
AIの場合だとコンピューターなので文句は言いませんが、オンラインになると相手がいる形になってきますので、そう簡単にはいきません。(自分もオンライン参加したらかなりぶつけられました。)
マナーに関してはそういった行動を抑止するためにゲームシステムが構築されていればいいですが、今の現状ですとペナルティ加算で、数秒間減速させられるといった程度ですので抑止力としては弱いのかもしれません。
iracingの場合だと完全リアル志向ですので、車両へのダメージは常に100パーセントです。単独クラッシュでもレース中でもリアルに忠実で、ぶつかればいとも簡単に壊れ即走行不能に陥ります。またコースオフや接触、スピンなど、安全に走行していない場合にはインシデントポイントが加算され、ある一定ポイントが溜まるとサーバーから追い出されてしまいます。
流石にここまですると初心者には優しくないのかもしれませんが、おかげでiracingのサーバー内では秩序が保たれていると感じます。
この辺りはゲーム性の違いもあるので簡単に解決するのは難しいと思いますが、 バトル上のシステムについてはGTsportはまだまだ課題が多いなと感じました。
グランツーリスモの凄いところ
とまあ少し辛口な感想もありましたが、総じてグランツーリスモは凄いなと感じました。
レースシミュレーターはリアルを追求すれば追求するほど、好きな人は好きになりますが、ほとんどの人はつまらなくなってしまいます。
難易度も上がりますし、ピットなんかでも待ち時間は凄く長いものもあり、興味の少ない人にとっては非常に退屈な時間になると思いますが、そこは楽しくプレイできる様に時間を短くしたりうまく演出されていると思います。
また初心者の人から上級者までもが楽しめるようゲームバランスを調整されているのが凄いです。
あとはネームバリューとプレイステーションという敷居の低さから、自動車やレースに興味を持ってもらう人を増やし裾野を広げるという役割が非常にあると思います。
簡単な所から興味を持ってもらって、ゆくゆくはコアなファンになってもらうという重要な役割も担っていると思いますし、自分もそういった内の一人だとも思ってます。
いまやeスポーツとしても世界的に認知され、FIA(国際自動車連盟)公認の大会も開催され、大会優勝者はFIAより表彰されるまでになりました。
これも今まででは考えられなかったことで、グランツーリスモというネームバリューの凄さが改めて実感できる事であると思います。
「リアルさ」や「シミュレーター度合い」でいえばPCレースシムの方が個人的には上だとも思っています。グランツーリスモではレースが満足出来ない人は、ゲームPCなどを揃えるのに少しハードルが高い所もありますが、是非ともPCレースシムにも興味を持ってもらえれば嬉しいです。
簡単にですが、グランツーリスモsportを一週間遊んでみての個人的な感想でした。
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